六華ゼミ第8回を開催しました

(※今回は、企画部メンバー総力でのご報告です!)

11月16日(金)、道南・伊達市から漁師の中山英昭さんをお迎えして六華ゼミを開催しました。

六華ゼミではレアな第1次産業の講師です…が、単に第1次産業の魅力をお伝えしたい趣旨ではありません。

進学・就職・そして転職。中山さんの人生の選択こそ、お伝えしたかったのです。

約100名の参加者も、進路をシリアスに考える時期の2・3年生が多め。意図を察してもらえている様子です。

中山さんは、教育熱心なご両親に応えて札幌南高へ進学しました。ところが、進学という期待に応えたことで燃え尽きてしまい、高校での学業成績は下位。努力もせず勉強を諦めてしまった3年間だったといいます。

北海道大学に合格した時も、明確な目標を考えるまでには至らず「両親に対する使命は終わった」と思ったそうです。

そんな中山さんが初めて自分の意志で選んだのは、教育学部の臨床心理学ゼミ。次第に、こころの病気について知りたいという気持ちが生まれ、精神障がい者の作業所スタッフを経て福祉施設を立ち上げます。

障がいのある人たちの就労支援に携わるうち、実は自分自身に就労の体験がないことに気づき、人生を振り返りました。福祉は天職だと思っていたのですが、憧れの「家族でできる仕事」を探しました。

もともと海が好きだったところ、シャケ漁を体験し、網の中で輝くたくさんのシャケに衝撃を受けて漁業の道を選択。「親を泣かせてしまったけれど、今の自分はいい仕事を見つけたと思っている。苦労は多いが後悔はない!」と中山さんは語ります。

ここで、中山さんの現在の仕事・ホタテ漁師のロープワークの実演が。手際の良さに在校生から拍手喝采です!

ゼミの終盤は、中山さんから在校生へのメッセージです。

・仕事ができるためにはイメージを持つことが大事だが、勉強ができることと共通性があると思う。どんな科目であれ、今勉強していることは、将来に向けたトレーニングだと思ってほしい。

・目標に向かって努力することは可能性を広げること。闇雲に頑張ることとは違い、努力の最中には身体を休めたり人間関係を築いたりする時間も大事だと思う。

・努力の過程で失敗することも大事。失敗から得ることはたくさんある。次に成功する方法を考えることが、将来の可能性につながる。

・理想と情熱をもとう。今の感性だからこそ覚えることがある。若いうちから理想と情熱をもっていれば、大人になっても先に進めると思う。


講演のところどころで、恋愛の話なども絡めて在校生を盛り上げてくれた中山さん。その熱いメッセージはしっかりと伝わったようです。

次回の六華ゼミは12月2日(金)、文系憧れの職業・弁護士の奥山倫行さんが登場します。法曹で幅広く活躍する奥山さん、最初は文系ではなかったそうで…!